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退職給付金は一括でもらえる?一括と分割の違い・振り込みのタイミングを解説

💡

結論から言うと、退職後に受け取れる給付金は種類によって『一括支給か分割支給か』が大きく異なります。

傷病手当金や失業保険は分割、『再就職手当は一括支給』となるため、それぞれの仕組みと入金のタイミングを把握しておくことが大切です。

退職後にもらえる給付金って、退職金みたいにまとまったお金が一度に振り込まれるわけではないんですか?

編集部

実は、傷病手当金や失業保険は生活費を支える目的のため「分割」で振り込まれるんです。詳しい受給の仕組みを確認していきましょう!

なるほど!それぞれの入金スケジュールや、一括でもらえる再就職手当の条件、上手に受け取る順番についても詳しく知りたいです。

編集部

給付金ごとの受け取り方の違いから、傷病手当金と失業保険の正しい順番、再就職手当の計算方法までこの記事で順番に確認します。
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この記事を読むと、退職後にもらえる給付金の一括・分割の違い、傷病手当金と失業保険の支給スケジュール、再就職手当の受給要件や計算方法、給付金をスムーズにつなげて受け取る順番を把握できます。

この記事では、以下の内容について解説します。

  • 退職後にもらえる給付金(退職金・傷病手当金・失業保険・再就職手当)の一括と分割の整理
  • 傷病手当金(継続給付)の申請期間ごとの支給仕組み、条件、支給期間・金額の目安
  • 失業保険(基本手当)の4週間ごとの振り込み仕組みと、自己都合・会社都合による最初の支給時期の違い
  • 唯一の一括支給である再就職手当の受給条件、支給額の計算方法、および振り込みまでの流れ
  • 傷病手当金と失業保険を同時に受給できない理由と、退職後に給付金を「つなげて」受け取るための正しい順番

詳しくは下記の記事も併せてご確認ください。

参考:退職給付金は怪しい?不安の正体と悪質業者の見分け方

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退職後にもらえる給付金、一括と分割の違いをまず整理

退職後に申請すればもらえる公的な給付金があることをご存じでしょうか。退職金のように、まとまったお金が一度に振り込まれるとイメージしている方は意外と多いものです。ですが実際は、給付金の種類によって受け取り方がまったく異なります。

なお「退職給付金」は法律上の制度名ではなく、失業保険や傷病手当金など退職後に受け取れるお金をまとめた呼び方です。退職給付金とはそもそもなんのか、どんな給付金が含まれるのかについては下記の記事で一覧にしています。

参考:退職給付金など仕事を辞めてもらえるお金15種類!申請方法や注意点も解説

この記事では、その中でも利用する人が多い傷病手当金の継続給付、失業保険(雇用保険の基本手当)、そして数少ない一括支給の給付金である再就職手当について、「どう振り込まれるのか」「いつお金が入るのか」に絞って整理していきます。

名称 一括でもらえるか 受け取り方の特徴
退職金(会社独自の制度) 〇 会社の規程にもとづき一括支給が一般的
傷病手当金(継続給付) × 働けなかった期間ごとに申請し、その都度支給
失業保険(基本手当) × 原則4週間ごとに分割支給
再就職手当 〇 要件を満たせば一度に一括支給

公的給付金の中で一括支給されるのは、基本的に再就職手当だけです。傷病手当金と失業保険(基本手当)は、生活費を継続的に補う目的の制度のため分割払いになります。

傷病手当金(継続給付)は「申請した期間ぶんずつ」振り込まれる

傷病手当金が一括でもらえない理由

傷病手当金は、健康保険の加入者が業務外の病気やケガで働けず、給与を十分に受けられないときに支給されるお金です。支給されるのは、支給開始日から通算して1年6か月の範囲内で、実際に働けなかった日の分だけです。

参考:協会けんぽの傷病手当金のページ

働けなかった事実は、医師が申請書の中で期間ごとに証明します。つまり「これから働けない予定の期間」の分を先にもらうことはできず、すでに過ぎた期間について申請し、審査を経て振り込まれる流れになります。1年6か月分がまとめて最初に支払われることがないのはこのためです。

何か月分かをまとめて申請することはできる

申請する期間の区切り方は自分で決められます。1か月ごとに申請するのが一般的ですが、2〜3か月分をまとめて申請すれば、その期間の分がまとめて振り込まれます。

ただし、まとめるほど最初の入金は遅くなります。退職直後は収入が途切れるため、生活費の見通しが立たないうちは1か月ごとに申請するほうが安心です。また、傷病手当金は働けなかった日ごとに、その翌日から2年を過ぎると時効で請求できなくなるため、まとめすぎにも注意しましょう。

退職後も受け取るための条件

退職後も傷病手当金を受け取り続けるには、在職中の受給要件に加えて、次の条件をすべて満たしている必要があります。

条件 内容
1 退職日までに、継続して1年以上の被保険者期間がある
2 退職日の時点で傷病手当金を受給しているか、受給できる状態にある
3 退職後も続けて働けない状態にある

退職日に出勤すると、その時点で継続給付の条件を満たさなくなります。また、いったん働ける状態に戻ると継続給付は打ち切られ、原則として再び働けなくなっても再開されません。

もらえないケースや会社とのやりとりで注意したい点は、下記の記事でくわしく解説しています。

参考:傷病手当金は退職後もらえない?受給できる条件と不支給の理由

支給期間と金額の目安

項目 内容
支給開始のタイミング 連続3日間の待期期間を経過した4日目以降
支給期間の上限 支給を開始した日から通算して1年6か月
支給額の目安(1日あたり) 支給開始日以前12か月間の各標準報酬月額を平均した額÷30日×2/3

計算方法のくわしい説明は、協会けんぽのよくある質問ページで確認できます。

参考:協会けんぽのよくある質問ページ

健康保険組合に加入している方は、組合によって申請窓口や独自の上乗せ給付がある場合もあるため、そちらにも確認しておくとよいでしょう。

退職コンシェルジュでは、退職前の制度に関するご相談から給付金の受給完了まで一貫してサポートしておりますので、制度の内容がよく分からない方や自分が対象になるのか知りたい方は、お気軽にご相談ください。

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失業保険(基本手当)は「4週間ごと」に振り込まれる

振り込みの仕組み

失業保険の基本手当は、原則4週間に1回の失業認定日にハローワークへ行き、その間も失業状態だったと認定されてから、認定された日数の分が振り込まれる仕組みです。振り込みは認定日から通常5営業日ほどで行われます。

参考:ハローワークインターネットサービスの手続き案内

たとえば所定給付日数が90日の場合でも、90日分が一度に振り込まれることはありません。4週間(28日)分ずつ、認定を受けるたびに入金されていきます。認定日に行かなかった期間の分は原則支給されないため、毎回の認定日がそのまま「次の入金日」を決めていると考えるとわかりやすいでしょう。

最初の振り込みはいつ?自己都合と会社都合で変わる

一括でもらえない以上、気になるのは「最初のお金がいつ入るのか」です。これは退職理由によって大きく変わります。

退職理由 支給が始まるまで
会社都合(倒産・解雇など) 7日間の待期期間のみ。待期明けから支給対象になる
自己都合 7日間の待期期間のあと、原則1か月の給付制限がある(過去5年間に自己都合退職が3回以上ある場合は3か月)

どちらの場合も、支給対象になった日の分は次の認定日を待ってから振り込まれます。会社都合でも受給手続きから1か月前後、自己都合ならさらに給付制限の分だけ遅れると見ておくと、退職後の資金計画が立てやすくなります。病気や介護などやむを得ない理由で退職した場合は、自己都合でも給付制限がかからないことがあります。

所定給付日数は、被保険者だった期間・年齢・退職理由で決まります。自分の日数はハローワークの一覧表で確認できます。

参考:ハローワークインターネットサービスの所定給付日数のページ

唯一「一括」で受け取れる公的給付金、再就職手当

退職後の公的給付金の中で、例外的に一括で支給されるのが再就職手当です。失業保険の基本手当を受給している人が、所定給付日数を一定以上残して早めに再就職した場合に、残りの日数の一部がまとめて支払われます。

参考:ハローワークインターネットサービス|就職促進給付

言いかえると、「失業保険を分割でもらい続ける代わりに、早く就職して残りの一部を一括で受け取る」制度です。失業保険を一括でもらう方法を探している方にとって、実質的にいちばん近い選択肢といえます。

再就職手当の受給条件

再就職手当を受けるには、次の要件をすべて満たす必要があります。一つでも欠けると対象外になるため、就職先を決める前に確認しておくと安心です。

要件 内容
1 受給手続き後、7日間の待期期間が満了したあとに就職、または事業を開始した
2 就職日の前日までの基本手当の支給残日数が、所定給付日数の3分の1以上ある
3 離職した前の事業主に再び雇用されたものではない(資本や人事のつながりが強い関連会社を含む)
4 給付制限がある場合、待期期間満了後1か月間はハローワークまたは職業紹介事業者の紹介で就職している
5 1年を超えて勤務することが確実だと認められる仕事に就いている
6 原則として雇用保険の被保険者になる雇用形態である
7 就職日の前3年以内に再就職手当や常用就職支度手当を受けていない
8 受給資格決定(求職の申し込み)より前から採用が内定していた会社ではない

上記の要件は厚生労働省の再就職手当リーフレットにもとづいています。制度改正で内容が変わる可能性があるため、申請前にはハローワークで最新の情報を確認してください。

参考:厚生労働省の再就職手当リーフレット

再就職手当の支給額はどう計算する?

再就職手当の支給額は、基本手当日額に支給残日数と給付率をかけて計算します。給付率は、就職した時点で残っている日数の割合によって変わります。早く就職するほど一括で受け取れる金額が大きくなる仕組みです。

基本手当の支給残日数 給付率 計算式
所定給付日数の3分の2以上残っている 70% 基本手当日額×支給残日数×70%
所定給付日数の3分の1以上残っている 60% 基本手当日額×支給残日数×60%

厚生労働省の再就職手当リーフレットに載っている例で見てみましょう。基本手当日額が4,000円、所定給付日数270日のうち228日を残して再就職した場合です。残日数は所定給付日数の3分の2以上にあたるため、給付率は70%になります。

項目 金額・日数
基本手当日額 4,000円
所定給付日数 270日
支給残日数 228日
給付率 70%
再就職手当の支給額 638,400円(一括支給)

計算に使う基本手当日額には、年齢に応じた上限があります。正確な金額はハローワークが発行する書類で確認してください。自分の場合のおおよその金額は、再就職手当シミュレーションで試算できます。

再就職手当はいつ振り込まれる?

再就職手当は、就職日の翌日から1か月以内に、ハローワークへ支給申請書を提出します。申請書には就職先に記入してもらう欄があるため、入社したら早めに依頼しておきましょう。
提出後はハローワークの審査を経てから振り込まれるため、就職してすぐにお金が入るわけではありません。入社後の最初の給料日までの生活費も含めて、資金の見通しを立てておくと安心です。

傷病手当金と失業保険は同時にもらえる?

傷病手当金と失業保険の基本手当は、同時に受け取ることができません。理由は、制度の前提が正反対だからです。

制度 前提となる状態
傷病手当金 病気やケガで働けない状態にあること
失業保険(基本手当) いつでも働ける状態にあること

このように前提が逆なので、傷病手当金を受けている間は「失業状態」とはみなされず、基本手当は受給できません。ただし、受給期間の延長手続きをしておけば、傷病手当金の受給が終わったあとに失業保険の手続きへ進めます。

退職後の受け取り方の順番

退職後に療養が必要な期間がある場合は、次の順番で進めるのが一般的です。分割でもらう2つの給付金を「つなげて」受け取るイメージです。

順番 行うこと
1 療養中は傷病手当金の継続給付を受ける
2 失業保険の受給期間延長手続きを行う(働けない間に受給期間が消化されないようにする)
3 体調が回復し働ける状態になったら、失業保険の受給手続きに進む
4 早期に再就職が決まれば、再就職手当で残りの一部を一括で受け取る

受給期間の延長は、離職日の翌日以降に30日以上働けない状態が続いた場合に申請でき、本来の受給期間(原則1年)に最大3年間を上乗せできます。手続きが遅れると延長できる期間が短くなることもあるため、早めに住所地を管轄するハローワークへ相談しておきましょう。

一人での申請が不安な方は、お力になれる可能性がございますので、ぜひ退職コンシェルジュへお気軽にご相談ください。

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よくある質問(Q&A)

退職後の給付金の受け取り方について、よくいただく質問をまとめました。

Q失業保険を前倒しでまとめてもらう方法はありますか?
A基本手当そのものを前倒しで一括受給する方法はありません。失業認定を受けた日数の分だけが、認定のたびに支給されます。まとまった金額を一度に受け取れるのは、早期に再就職して再就職手当の要件を満たした場合です。
Q傷病手当金は数か月分をまとめて申請できますか?
Aできます。すでに過ぎた期間であれば、複数月分をまとめて申請し、まとめて受け取ることが可能です。ただし、これから先の期間の分を先にもらうことはできません。また、働けなかった日ごとに翌日から2年で時効になるため、申請を先延ばしにしすぎないよう注意してください。
Q退職後の給付金には税金がかかりますか?
A失業保険(基本手当)、傷病手当金、再就職手当はいずれも非課税で、一括で受け取った再就職手当にも所得税や住民税はかかりません。一方、会社から受け取る退職金は退職所得として課税の対象になり、退職所得控除などのルールが適用されます。
Q傷病手当金と退職金は同時にもらえますか?
Aもらえます。退職金は勤務先が独自に支給するもので、傷病手当金とは支給元も制度の根拠も別です。一括で入る退職金と、分割で入る傷病手当金を組み合わせて退職後の生活費を計画するとよいでしょう。
Q失業保険の手続きはいつまでにすればいいですか?
A基本手当を受け取れるのは、原則として離職日の翌日から1年間です。この期間を過ぎると所定給付日数が残っていても受け取れなくなります。4週間ごとの分割払いで受け取る以上、手続きが遅れるほど受け取りきれない日数が出やすくなるため、退職後はできるだけ早くハローワークで手続きをしましょう。
Q再就職手当をもらったあとに、また退職したらどうなりますか?
A再就職手当として受け取った分は、その日数ぶんの基本手当を支給済みとみなされます。もとの受給期間内に再び離職し、新しい受給資格を得ていない場合は、支給済みとみなされなかった残りの日数分を受け取れることがあります。新しい職場で受給資格を満たしていれば、あらためて新しい受給資格で判定されます。どちらに当てはまるかはハローワークで確認してください。

まとめ

退職後に受け取れる公的な給付金は、傷病手当金の継続給付や失業保険の基本手当のように分割で支給されるものと、再就職手当のように一括で支給されるものに分かれます。
退職金のようにまとまった金額が一度に振り込まれると考えていた方は、最初の入金がいつになるのか、毎月どれくらい入るのかを先に把握しておくことが大切です。
特に傷病手当金と失業保険は同時に受け取れないため、自分の体調や再就職の見通しに合わせて、どの制度をどの順番で利用するかを事前に整理しておくと、退職後の生活資金が途切れにくくなります。

退職後にどの給付金が使えるのか、自分のケースではいつ・いくら受け取れるのか、判断に迷う方も多いのではないでしょうか。
退職コンシェルジュでは、退職前のご相談から給付金の受給完了まで、手続きを一貫してサポートしています。

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この記事の監修者

萩原 伸一郎

CREED BANK株式会社

ファイナンシャルプランナー(FP)資格を持ち、東証一部上場企業に入社。資産形成、資産運用、個人のライフプランニングなどを経験。これまでに10,000名以上の退職後のお金や退職代行に関する相談などを対応した経験から、社会保険や失業保険についてわかりやすく解説。

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