「スマート退職サポート」とはどんなサービス?
運営会社は大阪の株式会社TELAS
公式サイトのサイト名は「スマート退職」で、LPの中ではサービス名を「スマート退職サポート」と案内しています。運営しているのは、大阪市に本社を置く株式会社TELAS(テラス)です。特定商取引法に基づく表記には代表取締役の大山諒氏の名前と本社の住所が載っていて、この住所は、経済産業省が運営する法人情報サイトの本店所在地と同じ場所でした。法人番号も公開されているので、実在する法人が運営していることは確認できます。会社概要では、設立は2022年10月とされています。
サービス内容と、公式サイトが書いている範囲
LPによると、退職を考えている人が受け取れる給付金を最大限受給できるよう、申請をサポートするサービスです。LINEで無料診断を受けて、個別相談、申請書類の準備と進み、受給が決まるまでを案内する流れになっています。公式サイトと特定商取引法に基づく表記で確認できた内容は、次のとおりです。
| 項目 | 公式サイトで確認できた内容 |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社TELAS(代表取締役 大山諒) |
| 所在地 | 大阪府大阪市中央区東高麗橋(特商法ページに番地とビル名の記載あり) |
| 相談・診断 | 無料と案内 |
| 申請の代行 | 行わない(申請代行・代理申請は一切行っていないと明記) |
| 受給の保証 | しない(受給を保証するものではないと明記) |
| 料金 | 金額の記載なし(個別に表示する、契約前に案内する、という趣旨のみ) |
| 支払い方法 | 銀行振込、クレジットカード(振込手数料や通信費は別) |
| 返金 | サービス提供開始後は不可(開始前のキャンセルは対象外) |
申請代行をしないことと、受給を保証しないことを、LPと特商法ページの両方ではっきり書いているのは、読む側にとって分かりやすい部分です。実際、給付金を受け取れるかどうかを決めるのはハローワークや協会けんぽなどの公的機関で、民間のサポートサービスが決めるものではありません。
スマート退職サポートの評判・口コミ
X(旧Twitter)やYahoo!知恵袋などで調べてみましたが、スマート退職サポートを実際に使った人による具体的な投稿は見つかりませんでした。公式サイトのLPには「お客様の声」が3件載っていますが、どれも「30代・男性」「40代・女性」「20代・男性」と年代と性別が書かれているだけで、受け取った金額や時期、利用したプランは書かれていません。
口コミが少ないこと自体は、サービスの良し悪しとは別の話です。ただ、利用した人の声を参考にできないぶん、公式サイトに書かれている条件や、国の制度で決まっている内容を、自分で確かめておくことが大切になります。
契約前に確認しておきたいポイント
料金が公式サイトにも特商法ページにも書かれていない
特定商取引法に基づく表記の「販売価格」の欄には、金額そのものはなく、サービスごとに個別に表示して、契約前に料金と支払条件を案内する、という趣旨の記載だけがあります。LPにも料金は載っていないので、契約前の案内を受けるまで、金額は分かりません。
他のサービスと料金を並べて比べたくても、相談を受けるまで材料がそろわないことになります。支払い方法は銀行振込とクレジットカードで、支払いの時期は「契約成立後、当社が指定する期日まで」とされています。
返金は提供開始後は難しく、受給できなかった場合の保証も見当たらない
返金については、特商法ページに「情報提供やコンサルティングという性質上、サービス提供開始後の返金には応じかねる。サービス開始前のキャンセルはこの限りではない」という趣旨の記載があります。サービスは入金の確認後に速やかに始まるとされているので、支払ったあとにやめたくなっても、返金は難しいという前提で考えておくのが現実的です。
受給できなかった場合に返金されるといった保証の記載は、LPにも特商法ページにも見当たりませんでした。
運営会社の事業内容に、退職給付金サポートの記載が見当たらない
株式会社TELASの会社概要には、事業内容として、採用支援・人事業務代行・採用サイト構築、有料職業紹介事業、法人向け設備導入支援(空調設備・防犯カメラ・LED照明)が並んでいます。有料職業紹介事業は許可番号も掲載されています。事業内容のページには、採用支援、職業紹介、WEB制作と広告運用、法人向け設備導入支援が紹介されています。
2026年11月時点で、この2つのページに、スマート退職サポートや退職給付金に関する記載は見当たりませんでした。複数の事業を持つ会社が、サービスごとに専用のサイトを作ることはよくあるので、これだけで問題というわけではありません。ただ、運営会社が主に手がけている分野と、給付金や社会保険の分野との関係は、サポートの専門性が気になる人にとっては知っておきたい情報です。
社労士や弁護士の関与についての記載もない
LPと特商法ページには、社会保険労務士や弁護士が監修している、在籍しているといった記載も見当たりません。担当は「専門スタッフ」と書かれているだけです。給付金の申請サポートは、制度の見極めや書類の書き方など専門的な知識が求められる分野なので、誰がどんな資格で対応するのかは、相談のときに聞いておくと安心です。
「最大500万円」「1か月前後」という数字を制度に当てはめてみる
LPの冒頭には「最大500万円の給付金が受け取れます」と大きく書かれていて、FAQには「早ければ1か月前後で初回の支給が始まる場合があります」という回答があります。この2つの数字が制度の上でどんな条件になるのか、ハローワークと協会けんぽの公式情報をもとに計算してみました。
失業保険だけだと、上限でも約328万円
失業保険(基本手当)の1日あたりの金額である基本手当日額には、年齢ごとに上限があります。令和8年8月1日以降は、45歳以上60歳未満で9,110円です。受け取れる日数(所定給付日数)は、離職の理由、年齢、雇用保険に入っていた期間で決まります。いちばん長くなるのは、障害のある方などハローワークが就職困難と認める「就職困難者」の区分で、45歳以上65歳未満で加入期間が1年以上なら360日です。
45歳以上60歳未満の人が、日額の上限に達した場合の総額は、次のとおりです。
| 区分 | 所定給付日数 | 日額の上限 | 総額の上限 |
|---|---|---|---|
| 就職困難者(加入1年以上) | 360日 | 9,110円 | 3,279,600円 |
| 会社都合退職(加入20年以上) | 330日 | 9,110円 | 3,006,300円 |
| 自己都合退職(加入20年以上) | 150日 | 9,110円 | 1,366,500円 |
日額が上限に達するのは、離職前の賃金がかなり高い人に限られます。基本手当日額は、離職前の賃金日額のおよそ50〜80%で決まるので、多くの人はこの金額より低くなります。
参考:ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数」
500万円に届くには、傷病手当金などとの合算が前提になる
失業保険だけでは、条件がすべて揃っても約328万円が上限です。そのため、「最大500万円」という金額が成り立つには、傷病手当金など別の給付を合わせて受け取る前提になります。
傷病手当金は、病気やケガで仕事に就けないと認められた期間に、健康保険から支給される制度です。1日あたりの額は、直近12か月の標準報酬月額の平均を30で割った額の3分の2で、支給期間は通算して最長1年6か月です。たとえば標準報酬月額の平均が30万円なら1日あたり約6,670円で、1年6か月ぶんをすべて受け取ったとしても、計算上は約360万円前後になります。
しかも、傷病手当金を受け取っているあいだは、病気やケガですぐには働けない状態なので、失業保険(基本手当)は同時には受け取れません。病気やケガで働けない期間があって、そのあとに失業保険を受け取る、という順番になります。
LPには、500万円がどんな前提で計算された金額なのかは書かれていません。広告で見た金額が自分に当てはまるかどうかは、相談のときに、前提条件まで確認してみるのがおすすめです。
「1か月前後」は、何を起点にするかで大きく変わる
失業保険の手続きは、ハローワークで求職の申込みをして受給資格が決まったあと、7日間の待期期間を経て、4週間に1回の失業認定を受け、認定から通常5営業日で口座に振り込まれる、という流れで進みます。初回の認定日も、受給資格が決まってから4週間後前後に設定されるのが一般的なので、給付制限がない場合でも、申請から最初の振込までは、およそ5週間(1か月強)かかります。
退職日から数えるなら、会社から離職票が届くまでの期間がここに加わります。自己都合退職の場合は、待期のあとに原則1か月の給付制限があるので、最初の振込はさらに1か月ほど後ろにずれます。
LPの「1か月前後」が、申請日を起点にした、給付制限のないケースを指しているのかどうかは、LPには書かれていません。
参考:ハローワークインターネットサービス「雇用保険の具体的な手続き」
「給付金増額」という表現と、国民生活センターの注意喚起
LPには「手間をかけず給付金増額」「受け取れる金額を最大化」といった言い回しがあります。一方で、公式サイトには、不正な方法は一切案内しないとも書かれています。
国民生活センターは2025年12月3日に、「失業保険の給付額等を増やすことができるとうたう申請サポート」に関する注意喚起を公表しました。特定の事業者を対象にしたものではなく、この種のサービス全般に向けたものです。相談では、受給額が増えると期待したのに増えなかった、解約を申し出たら違約金を請求された、メンタルの不調がないのに指定のクリニックの受診を指示された、といった内容が目立つとされています。
| 年度 | 「失業保険の申請サポート」に関する相談件数 |
|---|---|
| 2021年度 | 42件 |
| 2022年度 | 54件 |
| 2023年度 | 113件 |
| 2024年度 | 217件 |
| 2025年度(10月31日まで) | 216件 |
国民生活センターは、消費者へのアドバイスとして、失業保険の給付は行政機関の審査で決まるもので保証されているわけではないこと、契約前にサービス内容が支払う金額に見合っているか、解約条件がどうなっているかを慎重に確認することを挙げています。
参考:国民生活センター「失業保険の給付額等を増やすことができるとうたう申請サポートに注意-不正受給を促すかのようなケースも!-」
利用前に知っておきたい制度の基本
失業保険(基本手当)の受給条件と金額の決まり方
失業保険を受け取るには、ハローワークで求職の申込みをしたうえで、働く意思も能力もあるのに仕事に就けていない「失業の状態」にあることが前提です。そのうえで、離職日以前の2年間に、雇用保険の被保険者だった期間が通算12か月以上あることが条件になります。倒産や解雇などの会社都合、正当な理由のある離職などの場合は、離職日以前の1年間に6か月以上あれば対象です。病気やケガですぐには働けない場合は、失業の状態とは認められず、基本手当は受け取れません。
自己都合で退職した場合は、待期の7日間が終わったあと、原則1か月は基本手当が支給されない「給付制限」があります。令和7年4月1日より前に離職した人は2か月でしたが、短縮されました。過去5年間に2回以上、自己都合で離職している場合は3か月になります。
1日あたりの金額は、離職前6か月間の賃金をもとにした賃金日額のおよそ50〜80%です(60〜64歳は45〜80%)。賃金が低い人ほど割合が高くなる仕組みで、年齢ごとの上限もあります。
参考:ハローワークインターネットサービス「基本手当について」
傷病手当金の支給条件と支給期間
傷病手当金は、業務外の病気やケガで会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられないときに支給されます。仕事に就けないことが前提で、連続する3日間(待期)を含めて4日以上仕事に就けなかったこと、休んでいる期間に給与の支払いがないこと(給与が傷病手当金より少ない場合は差額が支給されます)が条件です。待期の3日間には、有給休暇や土日祝日も含まれます。
退職したあとも、退職日の前日までに被保険者期間が継続して1年以上あり、退職日の前日に傷病手当金を受けているか、受けられる状態にあれば、引き続き支給を受けられます。ただし、いったん仕事に就ける状態になると、そのあと再び働けなくなっても傷病手当金は支給されません。
給付金サポートを選ぶときの3つの視点
料金がいつ分かるか
料金を公開しているサービスと、個別相談を経てから案内するサービスでは、比較のしやすさが大きく変わります。複数のサービスを比べたい場合は、金額がどのタイミングで分かるのかを、先に確認しておくとスムーズです。
広告の数字に、前提条件が示されているか
「最大」と付く金額や期間は、条件がすべて揃った場合の上限であることがほとんどです。その金額がどんな前提(年齢、賃金、加入期間、退職理由、使う制度)で計算されたものか、説明されているかどうかが、判断の材料になります。
返金・解約の条件が、契約前に読めるか
返金の条件は、提供開始の前と後で扱いが変わることがあります。いつから提供開始になるのか、受給できなかった場合の扱いはどうなるのかを、特定商取引法に基づく表記や契約書面で、申し込む前に確認しておきましょう。
スマート退職サポートに関するよくある質問
無料相談だけでも利用できる?
公式サイトでは、相談・診断は完全に無料で、しつこい営業はしないと案内されています。ただ、料金は契約前の案内で伝えられる形なので、その場で申し込まずに持ち帰って、他のサービスと比べてから決めることもできます。
申請そのものは代行してもらえる?
代行はしてもらえません。公式サイトには、申請代行や代理申請は一切行っていないと明記されています。失業保険の申請や認定の手続きは、ハローワークで本人が行う必要があります。
傷病手当金の相談もできる?
LPには「失業保険や給付金」と書かれているだけで、傷病手当金に対応しているのかどうかは、はっきり読み取れませんでした。体調を理由に退職を考えていて、傷病手当金も視野に入れている場合は、対応範囲を相談のときに確認しておくと安心です。
契約前に確認しておくべきことは?
料金の総額と支払いの時期、返金が可能な時点と条件、「最大500万円」などの金額の前提条件、相談を担当する人の資格の4点です。公式サイトの案内だけでなく、特定商取引法に基づく表記まで目を通しておくことをおすすめします。
自分に合った退職給付金サポートを選ぶには
退職前後の給付金は、失業保険と傷病手当金だけでも条件や手続きが細かく分かれていて、自分の状況にどれが当てはまるのか分かりにくいと感じる人も少なくありません。だからこそ、料金がいつ分かるのか、広告の数字にどんな前提があるのか、返金や解約の条件はどうなっているのかを比べたうえで、納得できるサービスを選ぶことが大切です。
退職コンシェルジュでは、退職前後に利用できる給付金制度の相談を受け付けています。自分がどの制度の対象になりそうか、申請までにどんな準備が必要かを知りたい方は、下記のページから気軽にご相談ください。
給付金がいくらもらえるか
知りたい方
給付金サポートを
ご検討中の方
評判・口コミ
給付金がもらえる
転職支援を活用する方
1年以上ご通院を続けている方
もらえる給付金ラボ
退職コンシェルジュについて 


