2025.11.27
退職について
テーマ:
契約期間満了で「会社都合」となるケースを具体的に解説!

有期雇用契約で働いている方にとって、契約期間満了に伴う離職が「会社都合」となるのか「自己都合」となるのかは、失業保険(基本手当)の受給に大きく影響するポイントです。離職理由の区分によって、失業保険の受給開始時期や給付日数が変わるため、正しい知識を持っておく必要があります。
本記事では、契約期間満了による離職が失業保険の特会社都合になるのか、自己都合になるのか、具体的なケースを分かりやすく解説します。契約期間満了で離職する予定の方は、ぜひ参考にしてみてください。
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失業保険の受給額に影響する離職理由とは

契約期間満了で「会社都合」になるかどうかは、失業保険の離職理由によって異なるため、まずは自分がどの離職理由に該当するかを確認することが重要です。失業保険を受給する際は、会社を退職した理由によって受給開始までの期間や給付日数が変わることがあります。
失業保険における離職理由の区分は、以下の3つです。
- 会社都合退職者(特定受給資格者)
- 特定理由離職者
- 自己都合退職者(一般の離職者)
ここでは、3つの区分に該当するケースを詳しく解説します。
特定受給資格者(会社都合)に該当するケース
会社都合による退職者は、「特定受給資格者」に区分されます。該当するケースのうち、代表的な理由は具体的に以下のとおりです。
- 倒産
- 「大量雇用変動の届出」による離職
- 事業所の廃止
- 事業所の移転による通勤困難
- 解雇(重責解雇を除く)
- 労働契約と事実の著しい相違
- 賃金の未払いや低下
- 健康障害が生じる恐れのある労働時間
上記以外にも、労働契約が更新されなかった場合など、会社側の都合で退職を余儀なくされたケースが該当します。このケースに当たる人は望んで離職したわけではないため、失業保険の受給条件は他の離職理由の人より緩和されることが特徴です。
特定理由離職者に該当するケース
特定受給資格者に該当するケース以外で、特別な理由があり離職せざるを得なかった人は、特定理由離職者に区分されます。該当するケースを大きく分けると、以下の「会社都合」と「自己都合」の2つがあります。
- 会社都合:雇い止め
- 自己都合:正当な理由による離職
特定理由離職者に区分される際の「正当な理由」とは、主に以下が該当します。
- 労働者本人の体力不足や心身の障害、病気、ケガ、視力・聴力・触覚の減退
- 労働者本人の妊娠・出産・育児
- 病気やケガをした家族の扶養・看護
- 配偶者や扶養家族との別居生活が困難
- 結婚・育児・事業所の移転・転勤などによる通勤不可能または困難
特定理由離職者は、受給条件の緩和や受給開始時期が早まるなどの利点があります。特に「雇い止め」は、会社都合と同等の優遇措置を受けられることが「正当な理由による離職」との違いです。
一般の離職者(自己都合)に該当するケース
特定受給資格者や特定理由離職者に該当しない人は、一般の離職者として失業保険を受給できます。一般の離職者になるのは、主に以下の離職理由です。
- 正当な理由がない個人の都合(転職やスキルアップのためなど)
- 重責解雇
- 定年
一般の離職者は、特定受給資格者や特定理由離職者のような受給条件の緩和がなく、受給開始も遅くなります。
契約期間満了で「特定受給資格者(会社都合)」となるケース
有期雇用で働いている人の場合、契約期間満了で離職するときに「会社都合」となるケースは以下の2パターンがあります。
有期雇用契約で3年以上働いた後に更新がなかったケース
更新が決められていたにもかかわらず、事業主の都合で更新されなかったケース
ここでは、上記の特定受給資格者(会社都合)となるケースを詳しくみていきましょう。
有期雇用契約で3年以上働いた後、更新がなかった場合
会社都合の範囲として、「解雇等」に該当する項目には以下があります。
”期間の定めのある労働契約の更新により3年以上引き続き雇用されるに至った場合において当該労働契約が更新されないこととなったことにより離職した者”(引用:ハローワークインターネットサービス|特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要)
つまり、有期雇用で働いており、契約更新で雇用期間が3年以上になったにもかかわらず、期間満了後の更新がなかったことで雇い止めとなったケースが該当します。
更新が約束された労働契約を締結後、事業主の都合で更新されなかった場合
有期雇用で雇用期間が3年未満でも、以下のケースに当てはまる場合は会社都合として失業保険を受給できます。
”期間の定めのある労働契約の締結に際し当該労働契約が更新されることが明示された場合において当該労働契約が更新されないこととなったことにより離職した者”(引用:ハローワークインターネットサービス|特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要)
雇用期間が3年未満の場合に、労働契約の更新が確約されていたにもかかわらず、事業主の都合で更新されずに雇い止めとなった人が該当します。
ただし、労働契約書に「更新する可能性がある」と書かれている場合は、「更新の確約」とまではいかないため、このケースには当てはまりません。
契約期間満了で「特定理由離職者(会社都合)」となるケース
前述のとおり、条件によっては特定理由離職者も会社都合による退職者と同じように優遇措置を受けられます。契約期間満了による離職が特定理由離職者に該当するケースは、以下のとおりです。
契約期間が満了し、労働者が希望したのに合意が成立せず、契約更新がなかったケース
上記に該当し、かつ特定受給資格者の条件を満たさないケースで特定理由離職者に区分されます。
具体的には、労働契約期間が3年未満で更新が明示されているケースが該当します。「更新が明示されている」とは、労働契約書で更新は確約されていないが、更新の可能性について記載があることです。
ただし、「更新はしない」と記載されている場合やそもそも更新の有無が書かれていない場合は、このケースには該当しません。
契約期間満了で「一般の離職者(自己都合)」となるケース
契約期間満了で離職する場合は条件を満たすと「会社都合」になりますが、以下のように労働契約や更新時の状況によっては「自己都合」とみなされるケースがあります。
- 労働者が契約更新を望まなかった
- 契約書に「更新はしない」と明示されている
- 契約書で更新の可能性について明記されていない
ここでは、契約期間満了で離職する場合でも、自己都合退職になるケースを紹介します。
労働者が契約更新を望まなかった場合
特定受給資格者や特定理由離職者になる条件を満たしていたとしても、契約期間満了時に労働者側が更新を望まない場合は自己都合退職として扱われます。
労働者が「更新したい」と思っていても、会社に意思を伝えていない場合にも注意が必要です。この場合、「労働者と会社の双方が契約満了後に更新しないことに合意した」と判断されて、自己都合になります。
契約書に「更新はしない」と明示されている場合
有期雇用で働いており、労働契約書に「更新はしない」と明記されている場合は、契約期間満了後に更新なく離職すると、自己都合退職として扱われます。
そもそも期間満了後の更新がない労働契約に合意しているため、労働者が更新を希望して合意を得られず離職した場合でも会社都合にはなりません。
契約書で更新の可能性について明記されていない場合
労働契約書に契約更新に関する記述がない場合に、契約期間満了後に更新がなく離職すると自己都合退職になります。
会社都合や特定理由離職者になるには、以下のケースに該当する必要があります。
契約期間の更新が確約されている
契約期間を更新することがあり得ると記載されている
そもそも更新の有無が書かれていない労働契約では、上記の条件を満たさず自己都合になる点に注意しましょう。
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契約期間の満了以外で有期雇用労働者が会社都合になるケース
会社都合で失業保険を受給できるのは、契約期間満了に伴う退職だけではありません。契約期間の途中で契約を終了させられたり、自ら退職するよう勧められたりした場合は、会社都合となります。
ここでは、契約期間満了以外の理由で有期雇用労働者が会社都合退職となるケースを解説します。
解雇された場合
契約期間満了による退職、いわゆる「雇い止め」と解雇は混同されがちですが、契約期間が終了するタイミングが異なります。
雇い止めは契約期間が終了した後に契約更新せず、そのまま退職することです。一方で、解雇は契約期間の途中で契約終了となり退職することを指します。
原則として、会社の都合で契約期間中に解雇することはできません。しかしなかには、スキル不足や就労規則違反など、あたかも労働者に非があるような理由をつけて解雇しようとするケースもあります。離職理由が解雇であれば、会社都合として失業保険を受け取れます。
退職するよう勧奨された
前述のように、会社側の都合では契約期間の途中で契約を終了できません。そのため、自ら退職するよう勧められたり、強引に退職を迫ってきたりといったトラブルが起こることがあります。
会社側から退職するよう勧奨された場合は、会社都合の退職とみなされ、特定受給資格者として失業保険を受給できます。
ハラスメントが原因で退職した場合
セクハラやパワハラなどのハラスメントが原因で退職した場合も、会社都合と認めてもらえることがあります。会社がハラスメントの事実を把握しており、かつ必要な措置を取らずに退職に追い込まれた場合は、会社都合の離職理由になるためです。
ただし、ハラスメントがあったことや、会社が把握していたことを労働者が証明するのは十分な証拠を持っていないと難しいケースがあります。
契約期間満了で失業保険を受給できる条件
有期雇用契約を結んで働いていた人が契約期間満了で離職した場合、以下の条件を満たせば離職理由に限らず失業保険を受給できます。
失業状態にある
雇用保険の加入期間が一定以上ある
ここでは、契約期間満了で離職した人が失業保険を受給できる条件を解説します。
受給条件①失業状態にある
そもそも失業保険とは、離職した人の再就職を支援するための制度です。失業中の生活を安定させ、1日でも早い就職を目指して求職活動に専念できるよう給付金が支給されます。正式には、雇用保険の基本手当のことを指します。
そのため、受給には以下の条件を満たし、「失業状態にある」と判断される必要があります。
- ハローワークに来所して求職の申込みを行う
- 就職しようとする積極的な意思がある
- いつでも就職できる能力がある
- 本人やハローワークの努力によっても職業に就けない
つまり、上記の条件を満たしていない以下の人は受給できません。労働契約の期間満了で会社都合に該当する場合でも、条件を満たしていないと失業保険を受け取れないことに注意しましょう。
受給のための手続きを行っていない
就職する意思がない・就職のために積極的な活動をしていない
病気や家庭の事情などで就職できる状況にない
受給条件②雇用保険の加入期間が一定以上ある
失業保険を受給するには、離職日以前の2年間に雇用保険の加入期間が通算12か月以上あることが求められます。
ただし、特定受給資格者と特定理由離職者に該当する場合は、「離職日以前の1年間に通算6か月以上の加入期間」となり、受給条件が緩和されることが特徴です。つまり、有期雇用で働いており契約期間の満了で離職した際、会社都合や特定理由離職者に該当する人は1年間に通算6か月以上雇用保険に加入していれば、失業保険を受け取れます。
一方で、更新を希望しなかった場合や更新のない契約だった場合は自己都合となり、通常通り2年間に通算12か月以上の加入期間が求められます。
契約期間満了後に「会社都合」として失業保険をもらうメリット
労働契約の期間満了後に、「会社都合」として失業保険をもらうメリットは主に以下の2つです。
- より早く失業保険を受け取れる
- 給付日数が多くなる
2つのメリットを詳しく解説します。
より早く失業保険を受け取れる
契約期間満了後に「会社都合」として失業保険を受け取る場合、自己都合と比べて早く受給が開始されることがメリットです。
通常、離職理由に限らず7日間の待期期間が設けられています。待期期間とは、「失業状態である」かどうかを判断するための期間です。そのため、この期間中は会社都合による退職であっても失業保険は支給されません。
また、自己都合退職に区分されると、待期期間後に原則1か月の給付制限がかかります。給付制限期間は、正当な理由がなく退職した人や重責解雇された人、一定期間に決められた回数以上失業保険を受給している人に設けられる期間です。
離職理由や過去の受給歴によっては、最大3か月間の給付制限が設けられており、受給開始まで時間がかかります。給付制限がかかる場合も、期間中は失業保険をもらえません。
会社都合であれば、失業保険の申請後最短で7日経過後から受給開始となり、自己都合による退職者より早く給付金を受け取れます。給付制限がかからないのは、特定理由離職者も同様です。
給付日数が多くなる
契約期間満了で会社都合退職した場合、失業保険の給付日数が多くなることもメリットです。
失業保険は離職理由や年齢、雇用保険の加入期間に応じた所定給付日数が決められています。所定給付日数とは、失業保険を受け取れる受給上限日数です。
離職理由別の所定給付日数は、以下のとおりです。
・会社都合(特定受給資格者と雇い止めで離職した特定理由離職者)の所定給付日数
|
離職時の年齢 |
雇用保険の被保険者期間 |
||||
|
1年未満 |
1年以上 5年未満 |
5年以上 10年未満 |
10年以上 20年未満 |
20年以上 |
|
|
30歳未満 |
90日 |
90日 |
120日 |
180日 |
– |
|
30歳以上 35歳未満 |
120日 |
180日 |
210日 |
240日 |
|
|
35歳以上 45歳未満 |
150日 |
240日 |
270日 |
||
|
45歳以上 60歳未満 |
180日 |
240日 |
270日 |
330日 |
|
|
60歳以上 65歳未満 |
150日 |
180日 |
210日 |
240日 |
|
参考:ハローワークインターネットサービス|基本手当の所定給付日数
・自己都合(一般の離職者と正当な理由で退職した特定理由離職者)の所定給付日数
|
雇用保険の被保険者期間 |
所定給付日数 |
|
10年未満 |
90日 |
|
10年以上20年未満 |
120日 |
|
20年以上 |
150日 |
参考:ハローワークインターネットサービス|基本手当の所定給付日数
例えば、以下の条件で退職した場合、会社都合と自己都合ではどれくらい失業保険の受給額に違いが生じるかシミュレーションしてみましょう。ただし、受給条件はすべて満たしていると仮定します。
- 雇用保険の被保険者期間:15年
- 離職時の年齢:50歳
- 基本手当日額:7,000円
上記の条件で会社都合退職した場合、所定給付日数は270日となります。失業保険を満額受給すると、受給総額は「7,000円×270日=189万円」です。
一方、自己都合退職した場合は、所定給付日数は120日です。受給総額は「7,000円×120日=84万円」となり、会社都合で受給するときと比較して100万円以上も少なくなります。
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契約期間満了で「会社都合」として失業保険を申請するデメリット
契約期間満了で退職する際、「会社都合」として失業保険を申請するメリットがある一方で、以下のようなデメリットがある点にも注意が必要です。
手続きで証明書類が必要になる
会社と離職理由で意見が食い違うことがある
ここでは、注意したいデメリットを詳しく解説します。
手続きで証明書類が必要になる
失業保険を受給するために必要な基本書類は、以下のとおりです。
- 雇用保険被保険者証
- 雇用保険被保険者離職票
- 個人番号確認書類(マイナンバーカード・通知カードなど)
- 身元確認書類(マイナンバーカード・運転免許証など)
- 顔写真2枚
- 本人名義の預金通帳やキャッシュカード
契約期間満了で会社都合(特定受給資格者)や特定理由離職者として申請する場合は、上記に加えて以下のような証明書類の提出が必要です。
|
区分 |
離職理由 |
提出する証明書類の例 |
|
特定受給資格者 |
労働契約の更新で3年以上雇用された場合に、更新がなく離職した |
労働契約書、雇入通知書、就業規則、契約更新の通知書、タイムカードなど |
|
労働契約の更新が明示されている場合に、更新がなく離職した |
労働契約書、雇入通知書、就業規則など |
|
|
特定理由離職者 |
雇い止め |
労働契約書、雇入通知書、就業規則など |
参考:厚生労働省|特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲と判断基準
会社と離職理由で意見が食い違うことがある
労働者本人は会社都合で退職したと思っていても、会社側は自己都合と判断しており、意見が食い違う可能性があることがデメリットです。
会社都合として失業保険を受け取るには、離職票に書かれた離職理由が「特定受給資格者」に該当している必要があります。
離職票とは、退職後に会社がハローワークに依頼することで発行される書類です。離職したことを証明する公的書類で、失業保険の受給に必要です。
離職票に書かれた離職理由をもとに受給条件が決まるため、会社が「自己都合」と判断すると「会社都合」として受給できません。離職票に書かれた離職理由が事実と異なる場合は、会社に直訴して変えてもらうことになるが、必ずしも変更してもらえるとは限らないことに注意しましょう。
契約期間満了により「会社都合」で受給するポイント

契約期間満了で離職する際に、失業保険を「会社都合」で受給する場合は「更新したかったのにできなかった」と証明する必要があります。そのため、書類の準備や更新を申し出た事実などが求められます。
<h3>必要書類を保管しておく
契約期間満了後、契約更新がなく退職することになった場合、会社都合として失業保険を受給するためには以下のような書類が必要です。
- 労働契約書
- 雇入通知書
- 就業規則
- 契約更新の通知書
また、特定理由離職者として受給する際も、上記のような証明書類が必要になります。書類がないと労働契約の内容を確認できず、会社都合に該当するか判断できなくなるため、紛失や破損のないよう必要書類は大切に保管しておきましょう。
会社に更新したい旨を伝える
有期雇用で雇用期間が定められている場合、労働者が希望しないと労働契約の更新が行われないことがあります。更新の意思を伝えないまま契約期間が満了すると、「労働者が更新を希望しなかった」と判断されて自己都合退職として扱われるケースがある点に注意が必要です。
労働契約書に更新の可能性について書かれている場合は、更新したいことを伝えましょう。更新の意思を伝えたうえで更新されなかった場合は、その他の条件を満たしていれば会社都合として受給できます。
会社が「会社都合」と認めなかった場合でも、離職票の離職理由を変更してもらえる可能性があります。
ハローワークで相談する
条件を満たしているのに離職票が自己都合退職になっている場合や、会社と交渉しても会社都合にしてもらえなかった場合は、ハローワークに相談しましょう。最終的に離職理由を決めるのはハローワークのため、窓口で異議申し立てすることで変更できる可能性があります。
必要書類を提出して異議申し立てを行うと、ハローワークが労働者と会社の双方から意見を聞いて調査し、離職票の離職理由が正しいかを判断します。手続きの手間はかかりますが、会社都合と自己都合では受給額に影響が出る可能性があるため、まずは相談してみることが大切です。
契約期間満了後に失業保険を受給する際によくある質問
ここでは、契約期間満了後に失業保険を受給する人が疑問を持ちやすいポイントや悩みを取り上げ、それぞれ詳しく回答します。
派遣社員は会社都合で失業保険を受給できる?
派遣社員でも、会社都合で失業保険を受給できるケースはあります。例えば、派遣会社から解雇されたときや、契約期間満了後に契約更新されず退職したときなどです。
失業保険を受け取る条件は、派遣社員でも正社員と変わりません。派遣社員の場合、雇用保険の加入条件を満たしていない場合があるため注意が必要です。
ただし、派遣社員は派遣会社に雇われているため、派遣先の契約期間満了後に契約更新されないだけでは会社都合で失業保険を受け取れないケースもあります。具体的には、派遣先の契約期間が満了し、派遣会社からすぐに次の仕事を案内された場合などが該当します。
派遣社員で失業保険をもらいたい場合は、「派遣でも失業保険はもらえる?契約期間が満了になったときの選択肢も紹介」も参考にしてみてください。
契約社員で契約期間が満了した場合は会社都合になる?
契約社員として労働契約を結び、契約期間が満了した場合でも会社都合で失業保険を受け取れるケースがあります。
特定受給資格者に該当するような離職理由であれば、契約社員でも会社都合になります。例えば、契約更新が確約していたのに契約期間満了後に更新されずに離職した場合などです。
パート・アルバイトの雇い止めで失業保険はもらえる?
パートやアルバイトで働いている人が雇い止めになった場合でも、雇用保険に加入しており受給条件を満たしていれば失業保険を受け取れます。
雇用保険の加入条件は、以下のとおりです。原則として、加入条件を満たす場合は、会社は労働者を加入させる義務があります。
- 1週間の所定労働時間が20時間以上である
- 31日以上の雇用見込みがある
1年契約のアルバイトを何度も更新が繰り返されたにもかかわらず、急に契約期間の満了を理由に更新されなかったときは、会社都合と判断されることもあります。
まとめ
契約期間満了による離職が失業保険で「会社都合」となるのは、主に「3年以上の継続雇用後の更新なし」や「更新確約後の事業主都合による不更新」のケースです。会社都合は自己都合と比べて給付日数の増加や早期受給のメリットがありますが、手続きの煩雑さや会社との意見の相違が生じるなどのデメリットもあります。
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この記事の監修者
杉山 雅浩
スピネル法律事務所 弁護士
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