障害年金受給で大事な2つの「納付要件」
障害年金の納付要件は、「初診日までの一定期間、年金保険料を納めていること」です。
実は、この納付要件は大きくわけて2つあります。
なお、初診日が20歳前にある場合は、保険料の納付用件は問われません。また、学生時代に年金の保険料を支払い猶予にしていた場合は免除期間と同様に扱われます。
納付要件1:3分の2要件
納付要件の1つ目が「3分の2要件」です。
これは初診日があった月の前々月までに「公的年金制度に加入すべき全期間のうち、3分の2以上の期間で年金保険料を納付していること」を条件とするものです。
たとえば初診日が10月1日だとしたら、10月の前々月として8月までに納めた年金保険料が「納付要件」の対象とされます。
ちなみに年金保険料について、様々な状況・条件に応じて減免・免除が行われる制度があります。この免除期間も納付済みと同様に扱われますが、「初診日の前日までに免除申請している」ことが必要です。初診日以降に免除申請をした期間は、「初診日の前日の時点では未納だった」とみなされます。
初診日に未納の場合、後からの納付でリカバリーは可能?
年金は納期限から2年間に限り後からの納付が認められています。たとえばAという傷病で障害年金を申請したいとします。直近2年間未納があるけれども、それさえ納付すれば「3分の2要件」を満たす、というような場合を考えてみましょう。
初診日以降に、それまで未納だった年金を2年分納付した場合はどうなるのでしょうか。
この場合、残念ながらAという傷病で障害年金の申請対象にはなりません。初診日を過ぎてから年金保険料を後から納付しても、冒頭で説明したように障害年金の納付要件は満たさないからです。障害年金の納付要件は、初診日の前日の時点でどのくらい年金を納めているかが判断基準になっているためです。
ただし、65歳以降に受給できる老齢年金を増額して受けることができるようになり、またこれ以降のAとは別の傷病、例えばBという傷病で障害年金を受給するための要件を満たすことになるので、万が一の備えとして決して無駄にはなりません。
納付要件2:直近1年要件
先に説明した「3分の2要件」を満たしていない場合、障害年金を受け取ることができないことになってしまいます。
そこで登場するのが、「直近1年要件」です。
「直近1年要件」とは、令和8年(2026年)3月31日までの特例として、平成3年(1991)5月1日以降に初診があるときのみ、初診日の属する月の前々月からさかのぼった1年間が未納(いわゆる滞納)なしの状態であれば障害年金の申請が可能になる制度です。
たとえば初診日が令和元年(2019年)10月1日ならば、前年の平成30年(2018年)の8月から1年間、年金保険料の未納がないことが条件となります。
もし「3分の2要件」を満たしていない場合でも、この制度によって障害年金の給付条件をクリアできる可能性がありますので、直近の納付状況をお近くの年金事務所で確認するか、あるいは日本年金機構の「ねんきんネット」にログインして確認してみてください。
なお、「ねんきんネット」は年金手帳記載の基礎年金番号と、定期的に送付される「ねんきん定期便」記載のアクセスキーを利用して登録することで利用可能になります。
| 「ねんきんネット」でいつでも最新の年金記録が確認できます!(政府広報オンライン) |
年金情報をきちんと確認すると受給要件を満たしている場合も?
なお、「3分の2要件」「直近1年要件」について年金記録をきちんと確認して、次のような条件がある人は、その期間が記録から抜けていないかチェックしておきましょう。
- 結婚で改姓する以前の期間
- 短期間で仕事を辞めた期間
これらの期間を合算すると「3分の2要件」「直近1年要件」について満たすこともありますので、もし記録と記憶が食い違っているような場合は、きちんと突き合わせて確認することが重要です。
低所得の人は、さかのぼって免除申請することも可能
さらに国民年金加入中で、所得がない、あるいは低所得で保険料を納めることが経済的に困難な場合に、国民年金保険料が免除される制度があります。保険料の納付期限から2年を経過していない期間(申請時点から2年1ヵ月前までの期間)について、さかのぼって免除等を申請することができます(学生納付特例についても同様です)。
この制度では、2年1ヵ月前までさかのぼって免除等の申請ができますので、低所得で未納だった場合は「直近1年要件」について、要件を満たせる可能性も出てきます。なお、免除等の申請可能期間と対応する前年所得については、日本年金機構のホームページで確認するようにしてください。
| 国民年金保険料の免除等の申請が可能な期間(日本年金機構)
https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20150402-01.html |
障害年金がもらえない場合でも使える「救済措置」一覧
障害年金は、一定の条件を満たしていない場合、「もらえない」と判断されることがあります。特に多いのは、保険料の未納がある場合や、初診日の時点で加入状況の要件を満たしていないケースです。
しかし、障害年金が受給できない場合でも、すぐに諦める必要はありません。実は、障害年金の対象外となった人のために、いくつかの救済措置や代替制度が用意されています。また、申請内容の見直しや再申請によって、後から受給できるようになるケースも少なくありません。
実際に、「未納があるため障害年金は無理だと思っていたが、別の制度を利用できた」「一度不支給になったが、再申請で受給できた」という事例も多くあります。
まずは、障害年金がもらえない場合でも利用できる代表的な救済措置について、全体像を確認しておきましょう。
救済措置は大きく5種類ある
障害年金が受給できない場合でも、以下のような救済措置や対応方法があります。
特別障害給付金
特別障害給付金は、過去の制度上の理由で国民年金に加入していなかった人を救済するための制度です。例えば、学生や専業主婦だった期間に任意加入をしていなかったことが原因で障害年金を受給できない場合でも、この給付金を受け取れる可能性があります。
障害年金と同様に、障害の程度に応じて一定額が支給されるため、該当する方にとっては重要な救済制度です。
不服申立て(審査請求)
障害年金の申請が不支給となった場合でも、その決定に対して「審査請求」を行うことができます。
不支給の理由が初診日の認定や診断書の内容などにある場合、追加資料の提出や主張の整理によって、支給決定に変更される可能性があります。実際に、審査請求によって不支給決定が覆り、障害年金を受給できるようになるケースもあります。
不支給決定に納得できない場合は、諦めずに不服申立てを検討することが重要です。
再申請(事後重症請求)
障害年金は、初めて申請した時点で不支給になった場合でも、症状が悪化した後に再申請することが可能です。これを「事後重症請求」といいます。
障害の程度が基準に達していなかった場合でも、その後の症状の変化によって受給対象になることがあります。そのため、一度不支給になった場合でも、将来的に受給できる可能性は十分にあります。
初診日の見直し
障害年金では、「初診日」が非常に重要な判断基準となります。初診日の時点で年金の加入状況や納付状況が要件を満たしていない場合、不支給となることがあります。
しかし、実際には初診日の認定が誤っていたり、より早い初診日を証明できたりするケースもあります。初診日を見直すことで、納付要件を満たし、障害年金を受給できるようになる可能性があります。
他の公的支援制度の利用
障害年金が受給できない場合でも、他の公的支援制度を利用できる可能性があります。例えば、特別障害給付金のほか、生活保護、障害者手帳による各種支援、傷病手当金などがあります。
これらの制度を活用することで、生活面での負担を軽減することができます。
救済措置①:特別障害給付金制度
障害年金は、初診日の時点で国民年金または厚生年金に加入していることが原則条件です。しかし、過去の制度では、学生や専業主婦などが国民年金に任意加入となっており、加入していなかった人も多く存在しました。
その結果、障害の状態になっても障害年金を受け取れないという問題が生じたため、こうした方を救済する目的で設けられたのが「特別障害給付金制度」です。
障害年金が受給できない場合でも、この制度の対象となれば、一定額の給付を受けることができます。特に、初診日の加入状況が原因で障害年金を受給できなかった方にとって、重要な救済措置の一つです。
特別障害給付金とは
特別障害給付金とは、障害の原因となった病気やけがの初診日において、国民年金に任意加入していなかったために障害年金を受給できない人を救済するための公的制度です。
現在では、20歳以上60歳未満の人は原則として国民年金への加入が義務付けられていますが、平成3年(1991年)3月以前は学生が任意加入、また平成3年(1991年)4月以前は専業主婦なども任意加入でした。
この時期に任意加入していなかったことが原因で障害年金を受給できない場合でも、一定の障害状態に該当すれば、特別障害給付金を受給できる可能性があります。
対象者
特別障害給付金の対象となる可能性があるのは、主に以下のような方です。
・学生時代に未加入だった人
平成3年3月以前は、学生は国民年金への加入が任意でした。そのため、学生時代に初診日がある病気やけがで障害状態になった場合でも、国民年金に加入していなかったため障害年金を受給できないケースがあります。
このような場合、現在の障害状態が一定の基準に該当していれば、特別障害給付金の対象となる可能性があります。
・専業主婦時代に未加入だった人
平成3年4月以前は、会社員の配偶者である専業主婦なども、国民年金への加入は任意でした。そのため、この期間に初診日があり、かつ国民年金に加入していなかった場合、障害年金の受給要件を満たさないことがあります。
このような場合も、特別障害給付金による救済を受けられる可能性があります。
支給額の目安
特別障害給付金の支給額は、障害の程度によって異なります。支給額の目安は以下のとおりです(※金額は年度により改定される場合があります)。
- 障害等級1級相当:月額 約55,000円程度
- 障害等級2級相当:月額 約44,000円程度
なお、障害年金とは異なり、保険料の納付実績に基づく報酬比例部分はありません。そのため、支給額は障害年金よりも少なくなるのが一般的です。
また、所得制限が設けられており、一定以上の所得がある場合は支給が制限または停止されることがあります。
障害年金との違い
特別障害給付金と障害年金には、いくつかの重要な違いがあります。
まず、障害年金は年金制度に基づく給付ですが、特別障害給付金は救済を目的とした福祉的な給付です。そのため、支給額は障害年金よりも低く設定されています。
また、障害年金には保険料の納付要件がありますが、特別障害給付金は「制度上、任意加入だったため未加入であった人」を対象としている点が特徴です。
さらに、障害厚生年金のような報酬比例の上乗せはなく、定額給付となります。
ただし、障害年金を受給できない場合でも、特別障害給付金によって継続的な支援を受けられる可能性があります。そのため、初診日の加入状況が原因で障害年金が受給できなかった場合は、この制度の対象となるかを必ず確認することが重要です。
救済措置②:審査請求・再審査請求
障害年金の申請を行った結果、「不支給」と決定されてしまった場合でも、その結果が絶対に変わらないわけではありません。障害年金には、不支給決定に対して異議を申し立てることができる「審査請求」や「再審査請求」という制度があり、これらは障害年金を受給できなかった人を救済するための重要な仕組みです。
実際に、一度は不支給と判断されたものの、審査請求や再審査請求によって支給決定に変更されるケースは少なくありません。不支給の理由を正しく分析し、適切に対応することで、障害年金を受給できる可能性があります。
不支給決定は覆る可能性がある
障害年金の審査は、提出された診断書や申立書などの書類に基づいて行われます。そのため、書類の内容が不十分であったり、障害の実態が正確に伝わっていなかったりすると、本来は受給できる状態であっても不支給と判断されてしまうことがあります。
例えば、以下のような理由で不支給になるケースがあります。
- 診断書に日常生活への支障が十分に記載されていない
- 初診日の証明が不十分である
- 障害の程度が基準に満たないと判断された
- 就労状況が実態よりも良好と判断された
このような場合でも、追加の診断書や補足資料を提出することで、障害の状態を正しく認めてもらえる可能性があります。
そのため、不支給決定を受けた場合でも、すぐに諦めるのではなく、不支給理由を確認し、審査請求を検討することが重要です。
審査請求の期限
審査請求は、不支給決定の通知を受け取った日の翌日から「3ヶ月以内」に行う必要があります。この期限を過ぎてしまうと、原則として審査請求を行うことができなくなるため、注意が必要です。
審査請求では、不支給決定の内容に対して異議がある理由を記載し、必要に応じて追加の資料を提出します。提出された内容をもとに、日本年金機構とは別の機関である「社会保険審査官」が改めて審査を行います。
この審査の結果、不支給決定が取り消され、障害年金の支給が認められることがあります。
再審査請求の流れ
審査請求の結果にも納得できない場合は、「再審査請求」を行うことができます。
再審査請求は、審査請求の決定通知を受け取った日の翌日から「2ヶ月以内」に行う必要があります。再審査請求では、「社会保険審査会」という第三者機関が審査を担当し、より客観的な立場から判断が行われます。
再審査請求の主な流れは以下のとおりです。
1.不支給決定
2.審査請求(社会保険審査官による審査)
3.審査請求の決定
4.再審査請求(社会保険審査会による審査)
5.最終的な決定
このように、障害年金には複数段階の不服申立て制度が用意されており、不支給となった場合でも受給できる可能性が残されています。
実際に逆転支給されるケースの特徴
審査請求や再審査請求によって支給決定に変更されるケースには、いくつかの共通点があります。
例えば、以下のようなケースでは、逆転支給となる可能性があります。
診断書の内容が不十分だった場合
初回申請時の診断書では障害の状態が十分に記載されていなかったものの、再度作成した診断書によって日常生活への支障が明確に示された場合、支給が認められることがあります。
初診日を証明できた場合
初診日の証明が不十分だったために不支給となったものの、追加資料や第三者証明などによって初診日が明確になり、納付要件を満たしていることが確認されるケースです。
日常生活への支障が正しく評価された場合
障害年金では、「働いているかどうか」だけでなく、「日常生活にどの程度支障があるか」が重要な判断基準となります。就労している場合でも、職場の配慮が必要であったり、日常生活に大きな制限がある場合は、障害年金の対象となることがあります。
こうした実態が追加資料によって正しく評価されることで、支給決定に変更されることがあります。
救済措置③:初診日の証明をやり直す
障害年金の申請において、「初診日」は最も重要な判断基準の一つです。初診日とは、障害の原因となった病気やけがについて、初めて医師の診察を受けた日のことを指します。
障害年金では、この初診日の時点で年金制度に加入していることや、保険料の納付要件を満たしていることが必要です。そのため、初診日の認定が異なるだけで、「受給できるかどうか」が大きく変わることがあります。
実際には、本来の初診日とは異なる日で申請してしまったために不支給となっているケースも少なくありません。初診日を正しく証明し直すことで、納付要件を満たし、障害年金を受給できる可能性があります。
初診日が違うと納付要件を満たせるケースがある
障害年金の納付要件は、「初診日の前日時点」で判断されます。そのため、初診日が1ヶ月違うだけでも、納付要件を満たすかどうかの結果が変わることがあります。
例えば、以下のようなケースがあります。
①初診日とされていた時点では未納期間が多く、納付要件を満たしていなかった
➁しかし、実際にはその後に受診した病院が初診日として扱われていた
③本来の初診日はさらに前であり、その時点では納付要件を満たしていた
このように、初診日を正しく証明することで、納付要件を満たし、障害年金の受給対象となる可能性があります。
特に、複数の医療機関を受診している場合は、どの時点が初診日として扱われるかが重要になります。
第三者証明やカルテで修正可能
初診日は、必ずしも現在通院している病院の記録だけで判断されるわけではありません。過去の医療機関のカルテや、第三者による証明などによって、初診日を証明できる場合があります。
例えば、以下のような資料が初診日の証明に役立ちます。
- 初診時の医療機関のカルテ
- 紹介状
- お薬手帳の記録
- 健康診断の記録
- 診察券
- 家族や職場の人による第三者証明
カルテが保存期間を過ぎて廃棄されている場合でも、第三者証明などによって初診日が認められるケースがあります。
そのため、「証明できない」と思い込まず、利用できる資料がないかを確認することが重要です。
転院歴が多い人ほどチャンスがある理由
複数の医療機関を受診している場合、初診日の認定が誤っていることがあります。特に、現在通院している病院を初診日として申請してしまうケースは少なくありません。
しかし、実際にはその前に別の医療機関を受診していた場合、その時点が正式な初診日となります。
例えば、以下のような流れです。
①最初は内科を受診
➁その後、心療内科や専門医へ転院
③現在の病院を初診日として申請してしまった
この場合、本来の初診日は最初の内科受診日となります。
初診日を正しく修正することで、その時点の納付状況によっては納付要件を満たし、障害年金を受給できるようになる可能性があります。
特に、精神疾患、慢性疲労症候群、発達障害などは、最初に別の診療科を受診しているケースが多く、初診日の見直しによって受給につながる可能性があります。
救済措置④:事後重症請求
障害年金は、初診日から一定期間が経過した時点(障害認定日)で障害等級に該当していない場合、不支給となります。しかし、その時点では基準に該当していなくても、その後に症状が悪化した場合は、「事後重症請求」によって障害年金を受給できる可能性があります。
事後重症請求は、障害年金の代表的な救済措置の一つであり、初回の申請で不支給となった方や、これまで申請していなかった方でも利用できる制度です。
「以前は働けていたが、現在は働けなくなった」「症状が進行して日常生活に大きな支障が出ている」といった場合は、事後重症請求によって障害年金の対象となる可能性があります。
初診日ではなく現在の状態で申請できる
障害年金には、「障害認定日請求」と「事後重症請求」の2種類があります。
障害認定日請求は、初診日から原則1年6ヶ月後の時点の障害状態で判断されますが、事後重症請求は「現在の障害状態」を基準として審査が行われます。
そのため、障害認定日の時点では障害等級に該当していなかった場合でも、現在の状態が障害等級に該当していれば、障害年金を受給できる可能性があります。
例えば、以下のようなケースです。
①当初は通院しながら就労できていた
➁その後、症状が悪化し、就労が困難になった
③日常生活にも支障が出るようになった
このような場合、現在の障害状態をもとに審査が行われるため、障害年金の受給対象となる可能性があります。
ただし、事後重症請求の場合、年金は請求した月の翌月分から支給されるため、過去にさかのぼって受給することはできません。
過去に不支給でも再申請可能
障害年金の申請を行い、過去に不支給と判断された場合でも、その後の症状の悪化によって、再度申請し、受給できる可能性があります。
例えば、以下のようなケースがあります。
①初回申請時は障害等級に該当しなかった
➁数年後に症状が悪化し、日常生活に大きな支障が生じた
③再申請を行った結果、障害等級に該当すると認められた
このように、不支給決定は永久に受給できないことを意味するものではありません。障害の状態は時間の経過とともに変化するため、現在の状態が基準に該当していれば、障害年金を受給できる可能性があります。
特に、精神疾患、慢性疾患、進行性の病気などは、症状が徐々に悪化するケースが多く、事後重症請求によって受給につながることがあります。
救済措置⑤:障害年金以外で利用できる公的支援制度
障害年金が受給できない場合でも、利用できる公的支援制度は複数あります。障害年金はあくまで支援制度の一つであり、条件に該当しない場合でも、他の制度を活用することで生活の負担を軽減できる可能性があります。
特に、病気やけがによって働くことが難しくなった場合や、収入が減少した場合には、以下のような制度が経済的な支えとなります。
障害年金が不支給となった場合でも、これらの制度を併用または代替として利用できる可能性があるため、自分が対象となる制度を確認することが重要です。
障害手当金(厚生年金加入者のみ)
障害手当金とは、厚生年金に加入している期間中に初診日がある病気やけがによって、一定の障害状態になった場合に支給される一時金です。
障害厚生年金は、障害等級1級から3級までが対象ですが、障害手当金は「障害等級には該当しないものの、一定の障害が残った場合」に支給されます。
つまり、障害年金の等級基準に満たなかった場合でも、障害手当金の対象となる可能性があります。
支給額は、厚生年金の加入期間や報酬額に応じて計算されますが、目安としては「障害厚生年金の報酬比例部分の約2年分」とされています。
ただし、障害手当金は一時金であり、障害年金のように継続して支給されるものではありません。
生活保護
生活保護は、収入や資産が一定の基準以下であり、生活が困難な場合に最低限の生活を保障する制度です。
障害年金が受給できない場合でも、収入が少なく生活が困難な場合には、生活保護を受給できる可能性があります。
生活保護では、生活費に加えて、家賃に相当する住宅扶助や医療費の扶助なども支給されます。そのため、収入がない場合でも、生活を維持するための支援を受けることができます。
また、障害の状態にある場合は、障害者加算が認められることもあります。
傷病手当金
傷病手当金は、会社員や公務員など、健康保険に加入している人が、病気やけがで働けなくなった場合に支給される制度です。
以下の条件を満たす場合に支給されます。
- 病気やけがで働くことができない
- 連続する3日間を含めて4日以上仕事を休んでいる
- 休業中に給与の支払いがない、または減額されている
支給額は、休業前の給与のおおむね3分の2程度で、最長1年6ヶ月間支給されます。
傷病手当金は、障害年金の申請中や審査中でも受給できる場合があり、収入が途絶える期間の生活を支える重要な制度です。
障害者手帳による支援
障害者手帳を取得することで、さまざまな支援制度を利用できるようになります。
障害者手帳には、以下の種類があります。
- 身体障害者手帳
- 精神障害者保健福祉手帳
- 療育手帳
手帳を取得することで、以下のような支援を受けられる場合があります。
- 所得税・住民税の控除
- 医療費の助成
- 公共料金の割引
- 交通機関の割引
- 就労支援サービスの利用
障害者手帳は障害年金とは別の制度であり、障害年金を受給していなくても取得できる場合があります。
障害年金がもらえないと思っていた人が受給できた事例
「保険料を払っていない期間があるから無理だと思っていた」
「一度不支給になったから、もう受給できないと思っていた」
実際に、こうした理由で障害年金の申請を諦めてしまう方は少なくありません。しかし、納付要件の確認不足や初診日の認定ミス、不支給理由への対応不足などが原因で、本来は受給できるはずのケースもあります。
ここでは、障害年金が「もらえない」と思われていたにもかかわらず、最終的に受給できた代表的な事例をご紹介します。
未納があっても直近1年要件で受給できたケース
ある方は、過去に国民年金の未納期間が複数あり、「3分の2要件を満たしていないため障害年金は無理」と考えていました。
しかし、詳しく確認したところ、初診日の前日において「直近1年間に未納がない」という要件を満たしていました。
障害年金の納付要件には、
・原則の「3分の2要件」
・特例の「直近1年要件」
の2種類があります。
このケースでは、直近1年要件を満たしていたため、障害年金の受給が認められました。
本人は「未納がある=絶対にもらえない」と思い込んでいましたが、制度を正しく確認することで受給につながった事例です。
初診日の修正で受給できたケース
別のケースでは、現在通院している病院を初診日として申請していましたが、その時点では納付要件を満たしていませんでした。
しかし、過去の受診歴を詳しく確認したところ、実際には数年前に別の医療機関を受診しており、その日が本来の初診日であることが判明しました。
カルテの記録や紹介状をもとに初診日を修正した結果、その時点では納付要件を満たしていることが確認され、障害年金の受給が認められました。
特に、精神疾患や慢性疾患の場合、最初は内科など別の診療科を受診しているケースが多く、初診日の見直しによって受給につながることがあります。
審査請求で逆転したケース
初回申請で不支給となった方の中には、審査請求によって支給決定に変更されたケースもあります。
ある方は、「日常生活に大きな支障はない」と判断され不支給となりました。しかし、実際には家族のサポートがなければ日常生活が成り立たない状況でした。
審査請求の際に、
・日常生活の具体的な困難さを詳細に説明
・家族の陳述書を提出
・医師に診断書の補足を依頼
した結果、障害等級に該当すると判断され、逆転支給となりました。
障害年金の審査は書類中心で行われるため、実態が十分に伝わっていない場合、本来は受給できる状態でも不支給となることがあります。
「もらえない」と決めつける前に確認を
これらの事例に共通しているのは、「最初は無理だと思っていた」という点です。
・未納があるから無理
・働いているから無理
・一度落ちたから無理
このように思い込んでしまうことで、本来受給できる可能性を逃してしまうことがあります。
障害年金がもらえないと感じた場合でも、納付要件、初診日、不支給理由などを改めて確認することで、受給できる可能性が見つかることがあります。
制度を正しく理解し、自分の状況を客観的に確認することが、受給への第一歩となります。
まとめ
障害年金受給には「3分の2要件」「直近1年要件」など制限がありますが、救済措置もありますので、もし、障害年金受給を考えている場合は、自分の年金情報を確認し、必要なら免除申請なども活用してみることをおすすめします。
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