退職時に会社からもらう書類【必須5種類】
まず押さえておきたいのが、ほぼすべての退職者に共通して必要になる5種類の書類です。これらは退職後の手続きの土台になるものなので、退職前に必ず受け取れているか確認してください。
① 離職票(雇用保険被保険者離職票)
離職票は、ハローワークで失業給付(基本手当)を受け取るために必ず必要な書類です。正式には「雇用保険被保険者離職票-1」と「雇用保険被保険者離職票-2」の2枚で1セットになっています。
離職票は退職後すぐには手元に届かず、会社がハローワークに離職の届け出を行い、その後郵送で送られてくる流れが一般的です。通常、退職から10日〜2週間程度かかります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発行元 | ハローワーク(会社経由) |
| 提出先 | 居住地管轄のハローワーク |
| 用途 | 失業給付(基本手当)の申請 |
| 受取時期 | 退職後10日〜2週間程度 |
| 注意点 | 次の就職が決まっている場合は原則不要 |
なお、失業給付の受給資格や申請方法については、厚生労働省の公式ページ「 基本手当について(厚生労働省) 」に詳しい案内があります。
② 雇用保険被保険者証
雇用保険に加入していたことを証明するカード状の書類です。次の会社に就職する際に提出が必要になるため、大切に保管してください。
多くの場合、在職中は会社が預かっており、退職時に返却されます。もし見当たらない場合はハローワークで再発行できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発行元 | ハローワーク(会社経由) |
| 提出先 | 次の勤務先 |
| 用途 | 転職先での雇用保険加入手続き |
| 受取時期 | 退職日当日〜数日以内 |
| 再発行 | ハローワークで可能 |
③ 源泉徴収票
源泉徴収票は、その年に支払われた給与の総額と、天引きされた所得税の額が記載された書類です。年末調整や確定申告、転職先での手続きに使います。
会社には退職後1ヶ月以内に交付する義務があります(所得税法第226条)。退職年に転職する場合、転職先で年末調整をするために必須の書類です。また、退職後に確定申告をする場合も必ず必要になります。
なお、源泉徴収票の記載内容や確定申告との関係については、国税庁のサイト「中途退職して再就職しなかった場合(国税庁)」でも確認できます。
④ 健康保険資格喪失証明書
退職によって会社の健康保険から脱退したことを証明する書類です。退職後に国民健康保険へ加入する場合や、家族の扶養に入る場合に市区町村の窓口やご家族の勤務先へ提出します。
退職後14日以内に国民健康保険への加入手続きが必要なため、退職日当日または翌日には手元に欲しい書類です。会社によっては退職後に郵送されることもあるため、事前に受け取り方法を確認しておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発行元 | 勤務先(または健康保険組合) |
| 提出先 | 市区町村窓口 / 家族の勤務先 |
| 用途 | 国民健康保険加入 / 扶養認定 |
| 受取時期 | 退職日当日〜数日以内が理想 |
国民健康保険への加入手続きの詳細は、厚生労働省「国民健康保険について(厚生労働省)」を参照してください。
⑤ 年金手帳(または基礎年金番号通知書)
厚生年金に加入していた場合、年金手帳(または基礎年金番号通知書)を会社が預かっているケースがあります。退職時に必ず返却してもらいましょう。
なお、2022年4月以降は年金手帳の新規発行が廃止され、現在は「基礎年金番号通知書」が発行されています。手帳をまだお持ちの方はそのまま使用できます。退職後に国民年金への切り替え手続きをする際に基礎年金番号が必要になるため、番号が確認できる書類を手元に置いておくことが重要です。
日本年金機構の案内「国民年金への加入手続き(日本年金機構)」も参考にしてください。
退職時にもらえる書類【状況によって必要なもの】
必須5種類に加えて、退職の状況や次のステップによっては以下の書類も必要になります。該当するケースがないか確認してみてください。
退職証明書
退職証明書は、会社を退職したことを証明する書類で、労働基準法第22条により、退職者が請求した場合は会社に発行義務があります。法律上の発行期限は「遅滞なく」とされており、請求したにもかかわらず発行されない場合は労働基準監督署に相談できます。
主な用途は以下のとおりです。
| 用途 | 提出先 |
|---|---|
| 転職先への在籍確認 | 次の勤務先 |
| 国民健康保険の加入手続き(証明書で代用できる場合) | 市区町村窓口 |
| 賃貸契約・ローン審査などの収入証明補完 | 各種金融機関・不動産会社 |
離職票が届く前に転職先への入社が決まっている場合など、退職の事実を早急に証明しなければならないシーンで活躍します。なお、退職証明書に記載できる内容は、退職者が請求した事項のみに限定されています(労働基準法第22条第3項)。詳しくは厚生労働省「退職時等の証明(厚生労働省)」を参照してください。
健康診断書(写し)
転職先から入社前に健康診断書の提出を求められた場合、在職中に実施した健康診断の結果を会社から取り寄せることができます。
ただし、提供には本人の同意が前提となります。直近の健康診断が退職前1年以内に実施されたものであれば、転職先でも有効とみなされることが多いため、必要に応じて会社の人事・総務部門に相談してみましょう。
その他(財形貯蓄・社内積立など)
財形貯蓄や社内持株会に加入していた場合、退職時に残高の払い出しや名義変更に関する書類が発行されることがあります。これらは退職手続きと同時に確認しておくと、後から「書類が足りない」という事態を防げます。
各書類の用途・提出先・期限を一覧で確認
ここまで紹介した書類を、用途・提出先・受け取り時期の観点でまとめて整理します。退職後の動きを計画する際の参考にしてください。
| 書類名 | 主な用途 | 提出先 | 受け取り時期の目安 |
|---|---|---|---|
| 離職票(1・2) | 失業給付の申請 | ハローワーク | 退職後10日〜2週間 |
| 雇用保険被保険者証 | 次の会社での雇用保険加入 | 転職先 | 退職日当日〜数日以内 |
| 源泉徴収票 | 年末調整・確定申告 | 転職先 / 税務署 | 退職後1ヶ月以内 |
| 健康保険資格喪失証明書 | 国民健康保険加入・扶養認定 | 市区町村 / 家族の勤務先 | 退職日当日〜数日以内 |
| 年金手帳・基礎年金番号通知書 | 国民年金切り替え手続き | 市区町村 | 退職日当日(返却) |
| 退職証明書 | 転職先への在籍確認など | 転職先・市区町村など | 請求後、遅滞なく |
退職後の手続きスケジュール早見表
退職後はやるべきことが一気に押し寄せます。特に健康保険と年金の切り替えには期限があるため、スケジュール感を把握しておくことが大切です。
| 時期 | やること | 必要な書類 |
|---|---|---|
| 退職日当日 | 書類の受け取り確認 | 雇用保険被保険者証・年金手帳・健康保険資格喪失証明書など |
| 退職後14日以内 | 国民健康保険への加入手続き | 健康保険資格喪失証明書・本人確認書類・マイナンバー |
| 退職後14日以内 | 国民年金への切り替え手続き | 年金手帳または基礎年金番号通知書・離職票など |
| 退職後できるだけ早め | ハローワークへ求職申込・失業給付申請 | 離職票1・2・本人確認書類・写真・印鑑・通帳 |
| 退職後1ヶ月以内 | 源泉徴収票の受け取り確認 | (会社から郵送または手渡し) |
| 翌年2〜3月 | 確定申告(退職年に年末調整未実施の場合) | 源泉徴収票・医療費控除の領収書など |
国民年金の切り替え手続きの詳細については、日本年金機構「会社を退職したときの国民年金の手続き(日本年金機構)」を参照してください。また、ハローワークでの失業給付申請の流れは、厚生労働省「基本手当について(厚生労働省)」で確認できます。
書類をもらえない・遅れる場合の対処法
退職後に書類が届かない、あるいは会社が発行を渋るというケースは残念ながら珍しくありません。そうした場合でも、法律に基づいた対処方法があります。焦らず順番に対応しましょう。
会社に請求できる法的根拠
退職時の書類発行に関しては、複数の法律で会社側の義務が明確に定められています。
| 書類 | 根拠法令 | 内容 |
|---|---|---|
| 退職証明書 | 労働基準法第22条 | 退職者からの請求があれば遅滞なく発行する義務 |
| 源泉徴収票 | 所得税法第226条 | 退職後1ヶ月以内に交付する義務 |
| 離職票 | 雇用保険法第12条 | ハローワークへの届け出義務(会社が手続きを怠った場合はハローワークへ相談) |
これらの書類が期限内に発行されない場合、会社に書面やメールで請求記録を残した上で対応を求めることが基本です。口頭だけでなく、メールや内容証明郵便を使って記録に残しておくと、後の対応がスムーズになります。
ハローワークへの相談手順
離職票が届かない場合、ハローワークに直接相談することができます。具体的には以下の流れで動きましょう。
まず、退職した会社に電話またはメールで離職票の発行状況を確認します。それでも対応がない場合は、居住地を管轄するハローワークへ出向き、「離職票が交付されない」旨を申告してください。ハローワークから会社に対して手続きを促してもらうことができます。
また、会社が倒産していたり、連絡が取れない状況にある場合も、ハローワークが対応窓口となります。ハローワークの窓口一覧は厚生労働省「ハローワークの所在地(厚生労働省)」から確認できます。
離職票が届かない場合の代替手続き
離職票がなくても、ハローワークで「離職票なし」として求職の申込みだけは先に行うことができます。失業給付の申請自体は離職票が届いてからになりますが、求職登録を先に済ませておくことで、給付日数の起算日への影響を最小限に抑えられる場合があります。
また、会社都合退職(解雇・倒産など)の場合と自己都合退職では、給付制限期間が異なります。自己都合退職の場合、原則として2ヶ月の給付制限期間がある点も覚えておきましょう。なお、給付制限に関する最新の運用については、厚生労働省「基本手当について(厚生労働省)」で確認してください。
よくある質問(Q&A)
Q:会社が離職票を発行してくれない場合はどうすればいい?
A:まず会社の人事・総務部門に書面やメールで発行を請求してください。それでも対応されない場合は、居住地管轄のハローワークへ相談しましょう。ハローワークから会社に対して手続きを促す働きかけをしてもらえます。悪質なケースでは労働基準監督署への申告も選択肢になります。
Q:源泉徴収票はいつ届く?届かない場合は?
A:会社には退職後1ヶ月以内に交付する法的義務があります(所得税法第226条)。期限を過ぎても届かない場合は、会社に発行を請求してください。それでも発行されない場合は、税務署に「源泉徴収票不交付の届出書」を提出することで、税務署から会社に指導が入ります。詳しくは国税庁「源泉徴収票不交付の届出手続き(国税庁)」を参照してください。
Q:年金手帳を紛失している場合はどうすればいい?
A:年金手帳は2022年4月以降に廃止されており、現在は「基礎年金番号通知書」が交付されています。旧年金手帳を紛失した場合、日本年金機構の窓口(年金事務所)またはマイナポータルで基礎年金番号を確認できます。再発行を希望する場合は年金事務所またはねんきんネットから手続きが可能です。詳しくは日本年金機構「基礎年金番号・年金手帳について(日本年金機構)」を確認してください。
Q:退職後すぐに転職する場合、失業給付は受けられる?
A:退職後すぐに次の会社に入社する場合、基本的に失業給付の受給対象にはなりません。失業給付は「働く意思と能力があるにもかかわらず就職できていない状態」が条件です。転職先が決まっている場合は離職票の提出も不要ですが、念のため手元に保管しておくことをおすすめします。
まとめ:退職時にもらう書類チェックリスト
最後に、退職時に受け取るべき書類を一覧でまとめます。退職前・退職日・退職後の3つのタイミングに分けて確認してください。
| タイミング | 書類名 | 確認 |
|---|---|---|
| 退職日までに確認 | 退職証明書(必要な場合) | □ |
| 退職日当日 | 雇用保険被保険者証 | □ |
| 退職日当日 | 年金手帳または基礎年金番号通知書 | □ |
| 退職日当日〜数日以内 | 健康保険資格喪失証明書 | □ |
| 退職後10日〜2週間 | 離職票(1・2) | □ |
| 退職後1ヶ月以内 | 源泉徴収票 | □ |
退職後の手続きは期限が決まっているものが多く、書類の受け取りが遅れるとその後の対応にも影響します。書類ごとの受け取り時期と用途を把握した上で、早めに動くことが大切です。不明点があればハローワーク・年金事務所・市区町村窓口に問い合わせれば丁寧に案内してもらえます。
退職後の手続きは、書類の準備だけでなく、給付金の申請まで含めると思いのほか複雑です。
「自分がいくら受け取れるのか」「申請の手順が合っているか不安」という方は、退職給付金の申請サポートを専門に行う退職コンシェルジュに相談してみてください。
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