2019.05.08

就労について

パワハラ、モラハラ、セクハラとは?

ブラック企業の特徴であるパワハラ・モラハラ・セクハラは、勤めている企業では当たり前になっていると、ハラスメント行為に気づきにくいです。今回は代表的な3つのハラスメントの特徴・行為を紹介します。決して無視できない問題なので、一つずつ確認しましょう。

仕事を押し付けられていない? 無理難題を与えられるのがパワハラ

パワハラの基準はとてもわかりにくいですが、簡単に言うと会社でのいじめです。

権力者によるいじめ・権力を利用したいじめはパワハラですが、パワハラと感じるかどうかは人によって差があります。パワハラの深刻度の基準は3つに分けられているので、一つずつ確認していきましょう。

  • 職場にパワハラを受けている人がいない・受けていると感じていない
  • パワハラを受けていると感じている人はいるが、違法な物ではないので法律的に認められない
  • 受けている行為に違法性があり、パワハラが日常化している

 

以上がパワハラの段階的な特徴ですが、受けている人がいない・受けていると感じていない場合は、ゆっくり考えてみる必要があります。パワハラはブラック企業だけの物ではありませんが、ブラック企業のパワハラは日常化していて社員も洗脳されているため、本当はパワハラを受けていることがあります。

あなたが業務上のミスをして、上司がミスを指摘・指導を行った場合は、パワハラでしょうか? いくら厳しくても、ちゃんとした指導ならパワハラではありませんよね。ですが、ミスへの暴言、痛みを感じる行為、無視、プライベートの暴露など、必要以上の行為(嫌がらせや暴力)はパワハラになります。

実は、一番気づきにくいのが、「過大な要求」です。

上司が定時で帰るのに、あなたは明日の朝までに大量の仕事を終わらせなければならない。これもパワハラになります。新入社員だから。怒られたから。スキルアップのチャンス。とらえ方は人によって違いますが、必要以上の残業をする必要はありません。

逆にまったく仕事をさせないのもパワハラになります。使えない・任せられない・仕事ができないなどの暴言を受けて、まったく仕事をさせてもらえないのは、過小な要求のパワハラと言われています。あなたの能力や経験に見合っていない簡単な仕事ばかりさせているのは、嫌がらせです。上司から説教・指導などを受けている場合は、どんな言葉でどんな行為をされているかを考えてみてくださいね。

セクハラはどこからがセクハラなの? 食事の誘いもセクハラ?

セクハラはとても幅が広くなっています。昔は性的な発言・嫌がらせがセクハラとされていましたが、現在では「言わない」「聞こえない」「見えない」ことであってもセクハラになります。

よくあるのが女性社員を食事に誘うこと。これは性的な発言をしなくてもセクハラになるのでしょうか? 嫌がる相手を食事・デートにしつこく誘うのはセクハラになりますが、一度誘って断られたら諦めるのはセクハラになりません。相手が明らかに嫌がっているのにしつこく誘っているとセクハラです。

他にも以下のような行動がセクハラと言われています。

  • 性生活に対するプライベートな質問
  • バスト・ヒップなど女性の身体的特徴を指摘すること
  • 嫌がっている相手の肩・腕・バスト・ヒップなどを触ること
  • 性的な風評を嫌がらせ目的で流すこと
  • 「良い歳なんだから結婚したら?」などの人格否定
  • 「男のくせに」「女のくせに」と男女差別をすること
  • 地位を利用して性的な要求をすること

 

プライベートな質問や異性の体に触れることは、代表的なセクハラです。気づかずにやってしまいがちなセクハラとしては、男女差別があります。「女性なんだから男に任せておけ」といった発言はセクハラになると言われています。しかし、性別の違いは言われた本人と周囲の人間が見たときに、本人が嫌がっていないと見られるとセクハラにはなりません。性別による差を指摘されることが嫌な人もいるので、注意する必要があります。

最近セクハラだと言われている気づきにくい事例には、職場で写真・画像・動画を見ることがあります。性的な目的で利用されている写真などはセクハラだと言われても仕方がありませんが、スポーツ新聞を広げているだけでセクハラと言われることもあります。例えば、グラビアアイドルの写真や漫画の1コマ、たまたま見ていたネットページなどがセクハラと言われることもあるようなので、注意が必要です。相手が嫌がる性的な事物以外でも、不快感を与えたらセクハラになることがあると覚えておいてください。

パワハラとモラハラって違う? 自分もしてる? されてる?

モラハラは被害者になっていることも、加害者になっていることも気づかないことが多いハラスメントです。モラハラはモラルハラスメントの略なので、道徳、論理に反した嫌がらせという意味になります。

職務上の立場を利用した嫌がらせがパワハラですが、立場や人間関係を利用していない嫌がらせがモラハラです。会社では同僚間で発生しやすく、家庭では夫婦間で起こりやすいハラスメントと言われています。

一例をあげてみます。ドラマやマンガで、10年勤務している先輩に対して「そんなこともできないんですか?」というシーンがたまにありますよね。実は、この発言はモラハラです。モラハラは立場・関係を気にせず、相手のプライドを傷つけたりすることにもあたります。

バカにするような視線を送ったり、必要以上にプライベートを聞き出したりして職場で言いふらすのもモラハラの一つ。モラハラは自分がされると気づきやすいですが、自分が誰かにモラハラをしていると気づきにくいことが問題だといわれています。

パワハラは会社での立場を利用するのでわかりやすいですが、モラハラは同期間でも起こるため、冗談・遊びと受けとられることが多く、解決が難しいハラスメント行為ともいえます。暴言型のモラハラはスマホアプリなどで録音しておけば証拠になるため、訴えて勝つことも可能です。会社外でもLINE・SNSなどの証拠が残りやすいモラハラも、スクリーンショットなどで保存しておきましょう。モラハラを受けていて、相手がやめてくれない場合は、証拠をとって専門家に相談するか、慰謝料請求をすると伝えてください。

きっぱりと言いづらい・言うのが苦手な人は、社内の相談窓口を利用するのも大切ですが、身体的・精神的に辛いと感じているなら転職も考えましょう。ハラスメント行為は暴力だけでなく行動や言葉も含まれるので、周りに迷惑をかけていないと思っても、ハラスメントと言われる可能性があり、受けている可能性も十分にあります。

もし、自分がモラハラしている可能性があると不安になったら、思い切って相手に聞くのも大切です。

企業には職場環境配慮義務があり、従業員が安心して働ける環境を作る責任があります。責任を全うしていない会社に、あなたが体を壊してまで尽くす必要はまったくありません。ハラスメントを受けている場合は、身体的・精神的負担が増える前に、新しい職場を探してくださいね。

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