2021.07.30

就労について

うつ病などで働けない時に頼れる支援機関

現代は、過労やストレスなどで、うつ病や統合失調症などの精神疾患を患っている人が多くいます。精神疾患を抱えている方は、日本国内で約420万人にのぼるといわれています。もはや、精神疾患は他人事ではないと言えるでしょう。最近はコロナウイルスの影響もあり、生きづらさを感じる人が増えている可能性も高いですよね。今回は、「働きたくても働けない」という状態になった時に頼れる支援機関について、お伝えします。

就労継続支援とは?

うつ病や統合失調症などの精神疾患を患っている人に向けて、「就労継続支援」という制度があります。その内容には、職業訓練や最終的に企業に就職するまでの支援が含まれています。就労継続支援には、以下の2種類があります。

就労継続支援A型

就労継続支援A型は、雇用型とも呼ばれる支援であり、雇用主と雇用契約を結ぶことで、給与も支払われるしくみです。労働者として働く傍ら、職業訓練ができるので、一般企業への就職がスムーズにいくようにサポートを受けることができます。

就労継続支援B型

就労継続支援B型は、A型とは異なり、非雇用型と呼ばれています。A型の内容の業務を行うことが難しい人が対象となっており、障害基礎年金一級受給者なども含まれます。こちらでは、作業訓練などを通じて何かの制作をすることなどで、その対価として賃金を得ることができるようになっています。また、最終的には、就労継続支援A型に移行することができるように支援を受けることも可能です。

就労移行支援や、就労定着支援って何?

就労移行支援について

就労移行支援は、職業訓練を受けながら、一般企業への就職を目指すものです。そのため、職業訓練の他に職場探しや新しい職場に馴染めるようにサポートする支援などが盛り込まれています。原則として、18歳から64歳までの障害者が利用できます。さらに、ビジネスマナーや、パソコンのスキル向上のサポートなどを受けることも可能です。ハローワークや、障害者雇用の専門機関とも連携しながら、それぞれに合った就職先を見つけることができます。

その他にも、コミュニケーションスキル向上のために、実際の対人場面を想定したロールプレイや、グループワークなどにも取り組めます。このような実践的な訓練を経て、実際に企業へ行って働いてみたり、職場環境についての質問をしたりすることができます。これらの訓練を通して、パンフレットやインターネットの情報だけでは分からないことに気付くことができるため、思いもよらなかった自分の適性の発見や、企業とのミスマッチを減らすことが可能です。

就労定着支援について

「就労定着支援」は、2018年にスタートした比較的新しい制度です。手厚い職業訓練だけではなく、就職後の離職防止のための仕組みも重要だということで、こういった制度が作られました。こちらは、前述してきたような支援サービスを経て、一般就職を果たした人の自立をサポートすることが主な役割です。いくら職業訓練を受けたとしても、実際に働いてみると、職場環境で悩みが出てきてしまったり、ミスが多く困ってしまったりなどと問題はたくさん出てくるでしょう。そうした問題の改善案や、対応策を考えるために支援をしてくれる制度となっています。

就労移行支援事業の利用について

これまで、精神疾患を患った人のためのさまざまな支援をご紹介してきました。その中でも、うつ病などを患っている人は、「就労移行支援制度」を利用することが多いと言われています。そのため、「就労移行支援制度」により焦点を当て、以下に制度の利用するための方法についてまとめました。

必要なもの

就労移行支援事業所を利用するためには、市区町村の窓口で受給者証を申請する必要があります。これが発行されなければ、事業所を利用することができません。受給者証が発行された後、自分が希望する事業所を見つけ、それぞれの個別の支援計画を作成する流れになります。それに沿って、必要なサポートを受けることができるのです。

利用期間

先ほどお伝えした「就労継続支援」は利用期間が定められていませんが、「就労移行支援」では、原則2年間という利用期間が決められています。この点はご注意ください。ただ、原則であるため、条件によっては延長をすることも可能です。自分の状態などを詳しく伝え、必要な援助を受けられるかどうか確認してみることが大切です。

利用料について

こちらは福祉サービスのため、利用料は国から補助が出ます。実際にこの支援を行っている事業所の中で、9割近くの人が無料で訓練を受けているようです。また、事業所によっては、独自に交通費を支給する仕組みをとっているケースもあります。さらに、無料でお弁当を提供するというサービスを行っていることもあるため、「お金がないから通えない」という悩みがある人も、まずは一度相談して見ることをおすすめします。

うつ病で働けない時に地域で受けられるサービスには何がある?

うつ病などの状態によっては、前述してきたサービスを利用することができない可能性もあります。そんな時には、地域のサービスにも目を向けてみましょう。相談は、いつでも受け付けているところが多いです。ここでは、3つのセンターをご紹介します。

障害者職業センター

ここでは、職場復帰に向けてのリハビリなどを行っています。専門のカウンセラーが配置されており、一般雇用だけではなく、障害者に特化した障害者雇用についても、相談を受け付けています。

障害者就業・生活支援センター

地域の雇用に関する、仕事と生活の両側面をサポートする役割を担っている場所です。就労支援員と生活支援員が配置されており、精神疾患を患っている人に向けても、就職に向けた準備の手伝いや、関係機関との連絡調整を行っています。その他、働くこと以外にも、生活習慣や金銭管理など、暮らしに関する相談事にも対応しています。

精神保健福祉センター

全都道府県や政令指定都市に設置されているセンターです。「こころの健康センター」と呼ばれている場合もあります。精神障害者保健福祉手帳を持っている場合には、精神障害者が受けられる各種制度を申請するための窓口となっています。なお、センターによっては、職場復帰に向けてのデイケアなど、他者との関わりの機会を提供しているところもあります。

まとめ

精神疾患を患い、急に仕事をすることができなくなってしまった時に役立つ知識をお届けしました。人生は長いので、自分の体調や社会情勢も含めて、どんなことが起こるかは予想できません。ただ、今まで紹介したような制度を知っていることで、困難を乗り切ることができる可能性は大いにあります。いざという時の知識として、ご自身でもこのような事業について関心を持ち、ぜひ情報を集めてみてくださいね。

 

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